ジグパルスが復刻したが…
こんにちは。おつまむです。インパクトのあるカラーとジグザグ状のソールユニットを採用した「ジグパルス」というランニングシューズをご存知だろうか。
ジグパルスは2009年に発売し、機能面・スタイル面から大きな注目を浴びたランニングシューズです。
近年厚底ランニングシューズは、ナイキヴェイパーフライの躍進により大きな注目を集めていますが、実は「厚底ランニングシューズ」として最初に大きな注目を集めたのはリーボックなのです。
ジグパルスは「ドーピングシューズ」と呼ばれる程高いパフォーマンスを発揮するランニングシューズとして高い注目を浴びていたのですが、それは一時的なものであっていつの間にかジグパルスは撤退。
そして厚底ランニングシューズ最先端の2020年に、ジグパルスは復刻しましたが大きな話題になったとは言えません。
そこでここでは、時代を先どったリーボックジグパルスが長い間活躍出来なかったのか、また復刻された2020年大きな話題にならなかったのか。
ジグパルスが色々いまいちだった5つの理由をここではご紹介していきます。
- とあるマラソン大会でも禁止になったランニングシューズ「ジグテック(ジグパルス)」は2020年に復刻!リーボックのジグテック(ジグパルス)とはどんなランニングシューズ?
とあるマラソン大会でも禁止になったランニングシューズ「ジグテック(ジグパルス)」は2020年に復刻!リーボックのジグテック(ジグパルス)とはどんなランニングシューズ?
リーボックのジグテックシステムを採用したランニングシューズ「ジグテック」。
ジグパルスは2009年に発売されたランニングシューズで、ジグテックシステムであるジグザグ形状の厚底ソールユニットとインパクトのあるカラーは大きな注目を浴びました。
ジグテックとは、ミッドソールとアウトソールが一体となったジグザグのソールユニットが、着地時の衝撃を吸収し、吸収したエネルギーを推進力へと変えるテクノロジーです。
ジグテックの高い推進力は高い評価得ており、その高い推進力から「ドーピングシューズ」ともよばれ、とあるマラソン大会では禁止になった程だそう。
また当時ジグテックの様な厚底のフォルムのランニングシューズは全くと言っていい程なく、インパクトのあるカラーという事も高い注目を得た理由の一つではないのでしょうか。
ドーピングシューズとも謳われた、ジグテックシステムを採用した「ジグパルス」。
しかしながらジグパルスの流行はそこまで長く無かったといえます。
また2020年、厚底ランニングシューズが最先端である年にジグパルスは復刻しましたが、大きな話題になる事もなかったのではないのでしょうか。
なぜジグパルスが大きな流行を作れなかったのか、なぜ復刻した2020年でも大きな話題にならなかったのか。次から、リーボックジグパルスが失敗だなと、私が思った5つの理由をご紹介します。
ジグテック(ジグパルス)がいまいちだった理由①:発売当初「厚底シューズ」という着眼点は良かったが「ランニングシューズブランド」としてのブランド力が足りなかった
最近までランニングシューズというのは(特にレーシング)、底が薄く軽量なものが良いとされてきました。
トレーニング用の普通のランニングシューズは、クッション等の兼ね合いで、若干重量も増しますし、それなりに厚底ではあります。
ですが、ジグテックシステムを採用したジグパルスはもっともっと厚底の設計でした。
厚底にする事でクッション性も高くなり、さらにジグテックの高い推進力と合わさる事で「クッション性」と「推進力」を併せ持った素晴らしい一足が完成したと言えます。
ですが、リーボックといえば「フィットネス」や「ウォーキング」「カジュアル」なイメージが強く、「ランニングシューズ」というブランドイメージが強くありませんでした。
画期的なシステムにインパクトのあるフォルムで、注目を浴びましたがどうしてもランニングのブランドイメージが沸かなく、深い層まで追えなかったのではないのかと感じます。
また、ランニングブームがまだ始まったばかりだったので、「ランニングシューズ=アシックス・ミズノ」というブランドイメージが強すぎたのも、「リーボック=ランニングシューズ」とイメージし辛かった要因の一つでもあるのではないのでしょうか。
ジグテック(ジグパルス)がいまいちだった理由②:過大広告疑惑が拭えなかった
ブランドのイメージがそこまで強くないならやる事は一つです。消費者に対して目を惹く広告を打つ事です。
この画期的なシステムとフォルムは、雑誌に乗るだけでも大きな注目を浴びますし、目を惹きます。そこに画期的なシステムである「ジグテック」の機能をしっかり伝える事で多くの人が注目をしました。
またジグパルスはスニーカーの雑誌でも当時取り上げられており、機能性だけではなくファッション面においてもアピールをしていました。
しかしながら、当時ジグパルスと同時期にぐらいに流行っていたウォーキングシューズ「イージートーン」の過大広告疑惑があり、ジグテックにも同様の目が向けられました。
よくよく内容を見るとそこまで大きな謳い文句を言っている様には見えませんが、イージートーンも画期的なシステムとフォルムを採用していたモデルでしたので、疑われた目で見られたしまったのではないのでしょうか。
さらに、とあるマラソン大会で禁止になったとの事でドーピングシューズと呼ばれたようですが、実際に履いてランニングしてみた私からすると、これはリーボックが仕掛けた宣伝の一つだったのではと感じてしまいます。あくまで妄想の域はでませんが。
リーボック側がマラソン大会側に頼んで禁止にしてもらったのでは?と疑ってしまいます。
なぜなら「速く走る事ができすぎて一部のマラソン大会で禁止されたほどのシューズ」と大きな宣伝になるからです。
何度も言いますがこれは私の妄想の域を出ない戯言です。しかし実際に履いてみた感想からすると…実際に履いてランニングした感想は後程。
ジグテック(ジグパルス)がいまいちだった理由③:ジグテックシステムがそこまで高く評価されなかった
もし、ジグテックが本当に高いパフォーマンスを実現できる厚底ランニングシューズであれば、過大広告疑惑やブランド力に左右されず、ある程度の時間をかけて評価されたはずです。
実際ナイキのヴェイパーフライが正当な評価を得るまで結構な時間がかかった訳ですから。
しかしながら、ジグパルスはドーピングシューズと呼ばれながらもユーザーからは思ったほど高い評価を得る事は出来ませんでした。
なぜそう言い切れるのかというと、2020年に「復刻」されているからです。
もしユーザーから高い評価を得ているのであれば、ジグテックシステムを使ったランニングシューズが今も残っているはずです。
「当時のスタイルを復刻」なんて事はありますが、今も残っていたら、いつの間にか消えていった姿形のまま復刻はしません。
良いアイテムは残り、ユーザーから評価されないアイテムは消えていきます。
勿論、良いアイテムが消え去る事もありますが、リーボック(アディダス)程高い宣伝力を持ち、あれだけの広告を打っているのですから、単純にジグパルスは淘汰されてしまったのです。
ジグテック(ジグパルス)がいまいちだった理由④:復刻した頃には高性能な厚底ランニングシューズが多くありすぎた
これは復刻後いまいち話題にならなかった理由なのですが、ナイキヴェイパーフライの躍進により、ランニングシューズのは「厚底」が最先端になりました。
その事で、市場は一気にナイキの独壇場に。それを追随するように各メーカーから様々な厚底ランニングシューズが発売されました。
この厚底ランニングシューズは、人によって履き心地や合う合わないありますが、大きな成果を上げる事に成功し、厚底ランニングシューズは今やランニングシューズの最先端になったのです。
その中での過去に話題になった厚底ランニングシューズのパイオニア「ジグパルス」の復刻。
ジグパルスは他の厚底ランニングシューズよりかなり安価の価格で購入できたとはいえ、多くの厚底ランニングシューズがある現代では完全に埋もれてしまったのです。
フォルムも割と今は多様なデザインが用意されているので、そこまで珍しくなく…つまり、時代が追いついてしまったのです。
もし、2010年あたりに厚底ランニングシューズのブームをリーボックが作る事が出来ればよかったのですが、「ランニングシューズブランドとしてのブランド力の無さ」「過大広告疑惑」「大きな評価を得られなかった」事から、時代を作る事は出来なかったのです。
ジグテック(ジグパルス)がいまいちだった理由⑤: 販売店を絞り過ぎた
ジグパルスと同時期に流行ったリーボックイージートーンというウォーキングシューズがあります。
イージートーンはそれなりにの効果があったのにも関わらず、過大広告等の影響により一気に人気は落ちていきました。
またイージートーンは販売店を「ABCマート」に絞った経緯があります。理由は、イージートーンの安売りを防ぐ為です。
元々イージートーンは値引きをしない様、各小売店に通達をしており、それが独占禁止法に引っ掛かった経緯があります。
その事で、販売店を絞り小売店の過剰な値下げをしないようにしたのです。実はこのジグパルスも同様で、復刻した時も取り扱っているのは基本的にABCマート。
ABCマートの店員さん含め靴屋の店員さんと、スポーツ店の店員さんを比べた際、ランニングシューズの知識については持ち合わせているのは、スポーツ店の店員さんです。
故に、店員さんがお客さまにジグパルスの良さを伝える事ができたのかどうかと言われればかなり微妙です。勿論、中にはそういった知識を持ち合わせている人もいるとは思いますが。
また小売店のイメージもあり、ABCマート=ランニングシューズとイメージできず、ランニングをする人の層を取り込めたのかも微妙なポイントといえます。
実際私がジグパルスを購入したのは約5000円程。約10000円程のモデルを半額で購入しています。復刻で。
結局半額の値引きになりブランドの価値を下げるのであれば、様々な販売店で販売し、若干の値引きで終わらせた方が、ブランド価値を下げずに済んだのになと私は思うのですが。
文句ばかり言っても説得力がないので実際に買って走ってみた
実際に走ってみた感想を端的に。ドーピングシューズとも呼ばれたリーボックのジグパルス。2009年の販売価格は約11,000円でした。復刻した時の価格は約10,000円。
ほぼ価格は変わりません。結論から言うと、10,000円の価値はこのジグパルスというランニングシューズには十分あります。
ではなぜ、高い評価を得られなかったのか。
理由は、ジグパルスは衝撃を分散させエナジーリターンに変える「ジグテックシステム」が、ミズノの衝撃分散材「ウエーブ」の機能性と被っていたからではないのかと私は思います。
ジグパルスとミズノの一万円クラスを比べた際、選べる幅や総合的な機能性からミズノの方を選択する人が多いのではないでしょうか。
とは言っても、ミズノのランニングシューズよりも優れている点があります。それは、衝撃分散材を採用しているランニングシューズの中では圧倒的にクッション性が高い事にあります。
強いエナジーリターンがありつつも、クッション性が高いのは大きなメリットといえます。
しかしながら、この強いエナジーリターンは、水平への力が強いのです。
多くの人が走る際に、前へ進めせる水平の力と共に、上への力も必要になるのです。
ですが、ミッドソールとアウトソールが一体なったジグテックでは、水平に行く力は多く働きますが、上への力があまり働かず、体感しているよりも前に体が進んでいないのです。
しかしクッション性も高く、高いエナジーリターンを得るという利点を考えた時に、10,000円という価格は十分に見合った金額だと思います。
むしろ、合う人が履けば大きなパフォーマンスを可能にしてくれる1足だと私は思います。
しかしながら、ミズノの10,000円ラインの靴と比べたら、総合的な機能はミズノの方が上かなと。デザイン性はジグパルスの方ですが。
走りやすい?走りにくい?ユーザーのレビューまとめ
次は私が実際履いた感想の他に、購入したユーザーのレビューをご紹介します。
所有しているZig pulse SEと同じ足型ですがアッパーの素材が違うためか少し幅にゆとりがあります。26.5cmでも良かったとも思いますが27.0cmにしてよかったことにします。(https://paypaymall.yahoo.co.jp/store/abc-martnet/item/6091640001044/)
これはめちゃいいです。ふだんから23.5の私、23.5できつくはないです。2センチくらい背が高くなった気がしますし、推進力がグイグイです。甲はやや高い方ですが辛くないです。幅もそんなに狭くないです。家族分買い足したいと思います (https://item.rakuten.co.jp/abc-mart/6091640001/)
見た目の重量感とは裏腹に軽く感じ、ジグテックの安定感、クッション性がいい感じです。耐久性はこれから使い続けてからという感じです。(https://paypaymall.yahoo.co.jp/store/abc-martnet/item/6091640001044/)
評価は少なめですが、全体的に高い評価を得ています。結構価格が下がってから購入されている人が多いのでコスパが良いと感じる人も多くいました。
何度も言いますが機能性としては、10,000円の価値は十分にあります。
ただ印象が悪かったのと、周りと比べた時ジグパルスが選ばれなかったのではないのかなと感じます。
販売店を絞らずに、様々なやり方を模索すれば生き残れたシューズだと私は思います。ただただ惜しいランニングシューズですね。
ジグテックの後継機種に注目してほしい!
ジグザグのソールユニットを採用した、推進力・クッション性共に優れたジグパルス。
実はジグパルスが姿を消したあと「ジグ機能」として、ジグテックの後継機種が発売され続けているのです。
最後に「ジグ」を受け継ぐ後継機種を紹介して終わりにしようと思います。
[ジグ ダイナミカ]
(引用:Reebok メンズ ジグダイナミカ ランニングシューズ US サイズ: 6)
ランニングデザインの未来を表現したデザイン性にも優れたシューズ。通気性の高いメッシュアッパーと軽量のミッドソールで、快適な体重移動と快適性を実現。大胆なジグザグソールを採用する事でリーボックのアイデンティティーを表現しています。