イージートーンどこへ?
こんにちは。おつまむです。ウォーキングシューズで人気のブランド「リーボック」。最近リーボックのウォーキングシューズの記事を書いており、スポーツ店時代の記憶を蘇らせつつ、色々ネットで調べていました。
それで、記憶が蘇っているうちにふと思ったのです。「イージートーンどこいったww」と。
それで少しイージートーンの事を気になって調べていたら、2017年ぐらいから販売が終了していたそうな。
という事で今回は、一世を風靡したウォーキングシューズ「イージートーン」がなぜ生き残れなかったのか、当時イージートーンブームだった時の事を思い出しながらご説明していきます。
レディースに高い人気があったイージートーン!イージートーンはどんなシューズ?
イージートーンは2009年に「履くだけジム」というキャッチコピーで発売された、リーボックのウォーキングシューズです。
リーボックがウォーキングシューズで高い人気を誇る機能「DMXテクノロジー」を流用したウォーキングシューズで、アウトソールには「バランスポット」と呼ばれるエアユニットを採用しています。
DMXテクノロジーとは、一本で繋がれたエアのクッション材を採用し、歩く度たびに中の空気が足の動きに合わせて流動的に動くので、歩行を常に安全に行えます。
そのDMXテクノロジーとバランスポットを合わせたのが「イージートーン」です。
引用:[リーボック] ウォーキングシューズ イージートーン 2.0 COURT レディース
バランスポットを採用し、足元のバランスをあえて不安定にする事で、脚やせ効果やダイエット効果が見込めるみたいなのが、当時の説明だったと思います。
もっと効果を詳しく説明すると、足元が不安定な場合、人間は自然にバランスを取ろうと歩きを矯正する力が働きます。
その事で、普段使っていない細かい筋肉や、普段使っている筋肉も体を支えようとするので、普通に歩くより筋肉を使うという事に繋がります。
特に腓腹筋などの下腿の筋肉に非常に効果的ですので、血流を押し戻す力が強くなり、足のむくみの改善につながり、「脚やせ」ではなく「足の引き締め」につながります。
「脚やせ」という事が可能なかどうかは私には分かりませんが、イージートーンによる引き締め効果は得る事は可能です。
では、イージートーンを履くだけでダイエットの効果は得られるのでしょうか?
リーボックイージートーンの効果はあるの?脚やせ効果は?
ダイエットの効果を得る事はできます。しかしながら直接的なダイエット効果を得る事はできません。
もし直接的に効果を得たいのであれば、食事制限か有酸素運動を行う事が必要になります。
人間は生きているだけでエネルギーを消費します。そのエネルギー消費量が、蓄えた量より少なければ痩せますし、多ければ太ります。
なので蓄える量を少なくすればいい訳ですね。また、過剰にエネルギーを排出する事で蓄えた以上のエネルギーを消費も可能です。
その方法として有効なのが有酸素運動です。エネルギーを生み出す為に使われるのが体脂肪です。
運動の際は、血中にある脂肪酸を使いますが、少なくなってくると、体に蓄積されている体脂肪を使用します。このようなエネルギー消費を長時間行う有酸素運動は、ダイエットに直接的な効果を与えます。
では、イージートーンの効果はなぜ「間接的」なのでしょうか?
イージートーンの効果は足元をあえてバランス悪くする事で、筋肉の量を増やすという事です。
筋肉が増える事でエネルギー消費量の向上が見込まれます。下半身には大殿筋や大腿四頭筋など、下半身の大きな筋肉、またバランスをとる為に使われる背筋も使われます。
大きな筋肉が増えれば必然的に体の代謝が上がりますので痩せます。
しかし、筋肉の量が増えるのにはどれぐらいの期間が必要なのでしょうか?一週間?一か月?いいえ、大体ですが約三カ月掛かると言われています。
なのでイージートーンを履いて痩せるというのは嘘ではないですが「直接的」ではないのです。
イージートーンはレディースになぜ高い人気があった?
女性は男性に比べ骨格や筋肉の作りが違うので、怪我などから有酸素運動が続かなく、またイージートーン自体もDMXテクノロジーで履きやすいので、それなりにリピートもありました。
リピートがそれなりにあったからこそ長期的に商品販売が続きました…がリーボックの代表的なウォーキングシューズ「レインウォーカー」等の様に文化になる事はなく、無残に散っていってしまいました。
長い前置きがありましたが、ここから本題。なぜイージートーンは一時的な「ブーム」として終わってしまったのか?私が考える3つの理由をご紹介します。
イージートーンが一時代のブームで終わってしまった理由①…誇大広告と直接的な効果のなさ
イージートーンは発売当初から話題になったリーボックのウォーキングシューズですが、科学的根拠がない広告を打ったことでメーカーとブランドの価値を下げてしまいました。
さらに、直接的効果が無い為、科学的根拠があったとしても信じてもらえる事はなく、多くのユーザー離れが起きてしまったのです。
実際のレビューを見ると分かりますが、歩きやすいという人は多く見受けられますが、効果を実感できている人は少数です。
イージートーンが一時代のブームで終わってしまった理由②…リーボックが正しく効果を提案できなかった
リーボックのDMXシステムは非常に素晴らしいテクノロジーです。でないと、レインウォーカーでの長い成功はあり得ないでしょう。
またバランスポットに関しても、発売された当初は素晴らしい機能だなと私は思いました。
ですが、バランスポットを採用する事でのデメリットを伝えられていないだけではなく(一応説明書で細かく注意書きがされている)メリットすら伝えられていませんでした。
デメリットは足元のぐらつきによる転倒や怪我です。人間の体を支え血流を押し上げる機能を持っている脚は、少しの乱れで体全体を不健康にします。
バランスをあえて悪くする事で「体を保つ力を矯正させる」という点においては非常に素晴らしい機能だと思います。
ですがそもそもバランスをとる為の筋力が備わっていないと、バランスをとる事は不可能ですし、一定の筋力の水準に達していないと体を不健康にします。
「履くだけのジム」というキャッチコピーだったと思いますが、毎日ジムで筋トレをしたら疲れから怪我をしますよね?このイージートーンも同様、毎日履いていると疲れてバランスを崩し転倒や怪我につながります。
またメリットも誇大広告を打ったことで、ふわっとした耳障りがいい事しか聞こえてきません。
デメリットをユーザーに説明できないのはまだしも、メリットすらしっかり伝えられかった事で、先ほど説明したまずい印象と相まって、新規ユーザーを取り込む事が出来なかったと言えるのではないのでしょうか。
イージートーンが一時代のブームで終わってしまった理由③…販売店を絞り過ぎた
イージートーンが高い人気を誇っていたとある日、イージートーンの販売店がABCマートだけになってしまいました。
ABCマートが悪いと言っているわけではありませんが、カジュアル色が強いABCマートに販売店を絞ったのは成功とは言えなかったでしょう。
宣伝力が強いABCマートですから一時は爆発的な売り上げを見せましたが、独占販売時からイージートーンの陰りは見え始めていました。
誇大広告や直接的な効果がない事から、印象は良くありませんでしたが、店員さんの接客によっては息を吹き返す事ができる事もあります。
私はイージートーンの機能の効果はあると思います。
しかしながらイージートーンを理論的に説明できるのは、カジュアルな分野に強いABCマートの店員さんではなく、理論的に説明できるスポーツ店の店員さんだと思います。
またABCマートで販売する事でどうしてもカジュアル色が強くなり、ダイエット効果を求めるユーザーに迷いが出てしまったのではないのかとも思います。
販売店を絞る事で、価格競争がなくなりブランド価値の低下を防げますが、結局イージートーンの価値をABCマートは上げる事は出来ずに、最終的にはとんでもない売値になって、そのまま散っていきました。
リーボックの後継モデルにも注目!ウォーキングシューズの選び方は慎重に!
こちらでは、一時代を築いたウォーキングシューズ「イージートーン」がなぜ無残にも散っていったのかを、私見ですがご紹介しました。
現在イージートーンの後継?モデルとして「エバー ロード」というウォーキングシューズが、レディースサイズにて発売されています。
イージートーンの様に激しいバランスポッドは採用していませんが、それをもっとライトに歩きやすい様に改良されています。
勿論、DMXテクノロジーも採用しているので歩きやすさもしっかり実現。フィット感も良く価格も安くなっているので、手軽に快適に歩きたい女性に是非おすすめです。
さて、健康の為に・ダイエットの為にウォーキングを始めるという人も多いと思います。ランニングシューズでウォーキングをしても別に構わないとは思いますが、着地の安定感や楽しく長くウォーキングをする為には、安定感と高いクッション性があるウォーキングシューズがおすすめです。
安定感として重要なのが「重さ」です。ウォーキングは足全体で長時間着地します。ですので、体感で良いので「少し重い」と感じるウォーキングシューズを選ぶ事をおすすめします。
また、最近は厚底のスニーカーが流行で、厚底のウォーキングシューズもしばしば見かけます。
イージートーンもそうですが、一気に火がついた運動靴はしっかりとメリット・デメリットを把握して購入する事をおすすめします。
健康の為にブームに乗っかって、健康を阻害する…なんて事のないように…。